大工→移住→大自然を楽しむ移動式ログサウナを作る!

移住と仕事のリアルインタビュー

移住と仕事のリアルインタビューVol.1

美郷町は、町の面積の92%が森林です。豊かな森の恵みを、移住後の仕事にする方々がいます。

神奈川県出身の日比野さんもその一人。ちょっぴり辺鄙なところに自宅兼工房HIBINO-Logを構え、6人の家族と、にわとりと暮らしています。

沖縄からバイクで!

ーーー日比野さんのお仕事について教えて下さい

「製造業です。ログハウスや、丸太を使った遊具、家具、サウナなどを作っています。」

ーーーこのお仕事を始めたきっかけを教えて下さい

「10年くらい前、そのとき住んでいた沖縄から、知り合いの炭焼き職人さんがいたことが縁で美郷町へ来ました。

最初は、100CCくらいのスクーターで一人で。一ヶ月くらい滞在して、町内を見て回りました。

その頃はまだ空き家バンクもなくて、つてを頼って数件の家を見ました。正直住めるような物件じゃなかったけど。僕が大工だから、自分で修理しながら住めるでしょってことだったのかなぁ(笑)

このときに、ログハウスビルドの職人さんと出会って、ログハウスに興味を持ったのがきっかけです。」

当時住んでいた沖縄は、木造建築物が少なく、腕を生かす機会が少ない状況だったそう。そこで、それまでの大工のキャリアを生かすこともできる、ログハウスビルドという新しい世界に飛び込んでみようと思ったのだそう。

移住後、ログハウスビルドの技術を習得。その中では、山で木材を切り出す経験も積まれたそうです。

もともとお持ちだった、大工としてのキャリアに、ログハウスの知識が加わり、現在は、ログハウスの枠に収まらないオリジナル製品を作っていらっしゃいます。

移住後の仕事は、田舎がデメリットにならない仕事を

ーーーログハウスビルドという仕事をする上で美郷町ならではのメリット、デメリットはありますか?

「ログハウスは、一度作業場で組み立てたものをばらして、現場で再び組み立てるという作り方をします。

作業場で丸太を切りそろえたり、組み立てるために溝をつけたりする作業は、チェーンソーなどの機器類を使うから、周囲への騒音や、木屑を気にしなくてもよいのは助かります。」

ーーー日比野さんのお宅は隣家が遠いので、騒音は心配しなくても大丈夫ですね。

「物流は少し不便かもしれないですね。物流だけ考えたら、延岡、日向まで行った方がいいとは思うけど、ログハウスを組み立てる際は泊まり込みで行くし、製品の発送も大量にはできないので、特別デメリットとは感じません」

なるほど、田舎であることは、デメリットではないということですね。移住先の環境に適した仕事を選ぶことは、重要ですね。

(移住あるある)学校が遠い…

ーーー移住後、思い描いた生活はできていますか?不便に感じることはありますか?

「先は考えず、何となく来たから、特に思い描いていたものはないかなぁ。不便なことは、単純に学校が遠いことかな。」

4人のお子さんのうち、4才の娘さんはまだスクールバスに乗れないので、自家用車で送迎が必要です。それに、上のお姉ちゃんたちに、学校で仲の良い友達ができても、友達の家が遠いので、歩きや自転車で友達の家に遊びに行けないことは少し残念に感じられているようです。

(友達の家が遠いのは田舎あるあるですね。私の息子もそうです)

移住するなら、その土地が持つ空気感を感じて

ーーー移住先を選ぶポイントはありますか

「僕は、知らない空気感に触れるのが好きで、日本全国、あちこち行ってて思うんだけど、土地にあった生き物が、その土地に住んでいるように、その人に合う場所があると思う。

 いくらその土地が好きでも、住んでいる人の気質や雰囲気があるから、移住先を探すときには、地元の人と触れ合える機会があるといいかもしれない。そのときは、元々そこに住んでいる人だけではなく、僕みたいに移住して10年くらいそこに住んでる人の意見も聞くと良いんじゃないかな。

あと、何の仕事をするかって事は移住の一番のポイントかな。」

ーーー今住んでいる場所は、日比野さんの肌に合ったのですね。

「今住んでいるところは、はじめから違和感がなくて。地域の方も、年に数回しか合わないんだけど、もともと友達だったみたいに気を遣わないでも良い間柄で『明日田植え手伝って』『え、明日?いいけど』とかって。だけどベタベタはしていなくて。みんなよく働くしね。」

なるほど。日比野さんとお会いすると感じる、ふわっとしていて清涼な感じは、日比野さんご自身が、いつも土地の空気感を感じながら生活されているからなのかなと思いました。

美郷町産の杉を使った移動式ログサウナ、おすすめです

日比野さんは、今年は新たに、美郷町産の杉を使って、組み立て式ログサウナの製造販売をはじめました。

1.8メートル四方のサウナ小屋の中に、薪ストーブを据えて。

使わないときはばらせるので(そこまでは)保管場所を取りません。景色の良い水辺に置けば、熱くなったらザブンと水に飛び込むことができます。使用するときには、組み立てから楽しんでほしいとのこと。

必要な道具だけを持って、身軽に生きていきたいという日比野さんらしい、ミニマムなサウナ。

全国各地への発送も現在検討中です。美郷町観光協会でもレンタルしております。

ご興味のある方は、このブログか、日比野さんへ直接ご連絡ください。日比野さんの作品はInstagram@hibino_logで見る事ができます

日比野さん、ありがとうございました。

おまけ 日比野さんのログサウナ試してみた

パーツのボリュームはこんな感じ。

板の両端に切欠きが入れてあるので、金具は使わずに組み立てられます。

組み立ては無心にやるだけ。

無心にやりすぎると、窓や出入り口の設置場所を間違えるので、注意。

間違えてやり直し中↓

サウナに入ったら…大自然の中で整う!

いかがですか?気持ちよさそうでしょう?

ご自宅で試してみたい方、美郷町の大自然の中で体験してみたい方。

ご興味ある方は是非お気軽にご連絡ください!